矢作川研究所セミナーを開催します(7月27日(木))

矢作川研究所セミナーのご案内です。

書籍「川は誰のものか」の著者としても知られる、東京大学東洋文化研究所の菅 豊先生をお招きして、現代の河川管理の可能性と課題についてのご講演をいただきます。

先生は「地域の自然資源や文化資源の利用・所有・管理」を研究のフレームワークとして、フィールドワークをともなう研究を幅広く手がけられています。河川管理に限らず、人と自然に関心のある方、多様なアクターによる公共空間の管理について関心のある方はぜひともご参加ください。

◆ 演題「ガバナンス時代の河川管理―その可能性と課題―」
◆ 日時 平成29年7月27日(木)15時~17時
◆ 場所 豊田市職員会館3階第1部室
◆ 講師 菅 豊 氏(すが ゆたか、東京大学・東洋文化研究所・新世代アジア研究部門 教授)

ご講演要旨:
「ここ数十年の間、市民社会が成熟するにつれて、政策立案やその実施の過程に、市民の民主的な参加が促されるようになってきた。政府などの公共部門が政策立案や実施の権能を独占し、それらを「上から」主導する統治から、社会の多様なアクターが主体的に協力しながら、「水平的に」意思決定や合意形成に関与する「協働的統治(協治、collaborative governance)」へと、統治のあり方が少しずつ移行している。日本の河川管理にも、この理念はすでに浸透している。本講演では、協働的統治の理念のもとに行われる河川管理の可能性と課題について講述する。」

◆菅先生の主な著書
1 川は誰のものか―人と環境の民俗学 (歴史文化ライブラリー)
2 人と動物の日本史〈3〉動物と現代社会
3 「新しい野の学問」の時代へ―知識生産と社会実践をつなぐため

◆東京大学の公開講座(You tube)で菅先生の講演を聴講できます。
演題:「民俗学から考える動物の恵みと供養」
 https://www.youtube.com/watch?v=bG1Em9eZrCs&vl=ja